採血後の感染性医療廃棄物には、採血時
に使用した注射器又は採血ホルダー、
採血針、止血用のアルコール綿などがあります。
いずれも血液が付着している為、感染の
危険があります。その為、医療機関から
出される感染性の医療廃棄物は特別管理
廃棄物として区分されています。
感染の危険がない廃棄物とは別の容器に
保管、処理します。
◆感染性の産業廃棄物の具体例
①血液や体液など
全血、血清、血漿、リンパ液、組織液、
消化液(唾液、胃液、胆汁、腸液など)
腹水、胸水、尿、精液、羊水、血液製剤など
②上記①が付着した鋭利なもの
注射針、輸液セット、メス、針付注射器
破損したアンプルやバイアル、ガラスの
破片など。
試験管、シャーレ 等。
③上記①が付着したその他のもの
手術や処置などで使用した手袋など。
④病原性微生物を取り扱ったもの
検査や研究などで使用した試験管やシャーレなど。
注射針
針などの鋭利なものに関しては、
汚染されていなくても感染性廃棄物と
同等の取り扱いが必要になります。
輸液セット
エアー針、ビン針、静脈針、点滴筒、
クランプ、チューブ等が含まれます。
ビン針は点滴筒、クランプ、チューブと
一体となっているため、廃棄する時は、
針は切り取らずにそのまま一緒に廃棄します。
静脈針は切り離すことも出来ますが、
針刺し事故を防止する為にも、そのまま
一緒に捨てます。
エアー針は通常は血液などが付着する
ことはありませんが、針に関しては感染
性廃棄物と同じ取り扱いをしています。
輸液バックは含まれません。汚染物など
が付着していなければ、通常は非感染性
の産業廃棄物になります。
輸血セットと輸血バックは血液製剤が
付着している為、感染性の産業廃棄物になります。
感染のおそれのないガラス製品(点滴瓶
など)は、非感染性の産業廃棄物に分類されます。
感染のおそれがないものでも、メス、ガラ
ス片、その他の鋭利なものに関しては、
感染性の産業廃棄物と同じ取り扱いをして
いるところもあります。
地域により細かな分別方法は異なります
感染性か非感染性かの最終的な判断は、
医師や歯科医師の指示に従います。
主な医療機器の産業廃棄物
注射針、メス、破損したガラス製のもの
やアンプルやバイアルなど。
注射器、カテーテル類(ゴム製、プラス
チック製、合成樹脂)鑷子、輸液セット
輸液バック、透析等の回路、血液バック
手袋などがあります。
◇参考・引用文献
インターネット
◎廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル 平成21 年5月(環境省HP内)
//www.env.go.jp/recycle/misc/kansen-manual.pdf
廃棄物情報の提供に関するガイドライン(環境省HP内)
//www.env.go.jp/recycle/misc/wds/main.pdf
産業廃棄物一覧表(鹿児島大学医学部HP内)
//www.kufm.kagoshima-u.ac.jp/~ict/shokugyoukannsen/haikibutsu%20table.pdf
感染性廃棄物の管理(札幌市立札幌病院HP内)
//www.city.sapporo.jp/hospital/medicalstaff/manual/pdf/14.pdf
廃棄物とは(用語の定義と具体例)(京都市情報館HP内)
//www.city.kyoto.lg.jp/kankyo/page/0000001571.html
感染予防と医療廃棄物の処理(日本環境感染学会HP内)
//www.kankyokansen.org/other/edu_pdf/14.pdf
Q&Aから学ぶ透析技術(kksmile.comHP内)
//www.kksmile.com/all/gakujutsu/q_and_a/06/03.html
介護インフォメーションHP内
医療廃棄物について
//www9.plala.or.jp/siroiipi/haiki1.html
書籍
「写真でわかる基礎看護技術① 看護技術を基礎から理解!」インターメディカ
「ナース必携最新基本手技AtoZ」小学館
「医学大辞典」医歯薬出版株式会社