カニューレ(カニューラ)


◆カニューレ(カニューラ)とは?

チューブ類の一つです。

医療機関でよく耳にするのが気管カニュ

ーレ、鼻腔カニューレ等があります。

 

 

◆チューブ、カテーテル、カニューレの違いは?

(種類と用途など)

医療機関や医療従事者、取り扱うメーカー

などによって、呼び方の違いはあります。

ここでは、主に筆者の経験を基に、一つの

例として挙げています。

 

●違いは?

カテーテルやカニューレは医療用チューブの総称です。  

チューブという言葉は医療機関以外でも

耳にする言葉ですが、カテーテルやカニ

ューレは一般の人は、あまり使わない

言葉だと思います。

カテーテルやカニューレは医療機関では

日常的に使用されている言葉です。

言葉は違いますが意味は同じです。

全て中が空洞になった管です。

挿入部位、目的、年齢、性別、体格等に

よって長さ、太さ、硬さ、素材、構造等が違ってきます。

 

●医療機関などでよ く耳にする管

気管内チューブ、気管カニューレ、

経鼻カテーテル、鼻腔カニューレ、

栄養チューブ、ストマックチューブ、

胃カテーテル、点滴チューブ、

吸引カテーテル、心臓カテーテル

中心静脈カテーテル、尿留置カテーテル

ネラトンカテーテルなどがあります。

 

チ ュ ー ブ

消化器では栄養チューブ、

ストマックチューブ(ST)、

NGチューブ(経鼻胃管)、

ガストロチューブ(GT)

胃瘻チューブ

セングスターケンブレイクモアチューブ

(SBチューブ)などがあります。

 

呼吸器では気管内チューブ、

吸引チューブ、酸素チューブ

チェストチューブなどがあります。

 

その他には点滴チューブ 、

エクステンションチューブ等があります

 

カ テ ー テ ル

循環器では主に心臓カテーテル、

中心静脈カテーテル、

スワンガンツカテーテルなどがあります

 

消化器では主に胃カテーテル、

ネラトンカテーテル等があります。

 

泌尿器では主に尿留置カテーテル、

ネラトンカテーテル、

チーマンカテーテルなどがあります。

 

呼吸器では、吸引カテーテル 

トロッカーカテーテル等があります。

 

カ ニ ュ ー レ

呼吸器では気管カニューレ、

スピーチカニューレ、

鼻腔カニューレなどがあります。

 

カニューレは、ドイツ語の発音で Kanule

英語では、Cannula(カニューラ) 

 

 

◆鼻や口から胃内に挿入する管について

同じ胃の管でも呼び方はいろいろあります。

例えば、栄養チューブ、経鼻カテーテル

胃カテーテル、ストマックチューブ

(ST)、マーゲンゾンデ、ガストロチュ

ーブ(GT)などがあります。

 

 

◆ 挿入部位は同じでも目的が異なる場合

目的によって管の種類(太さや素材、構造

など)が異なる場合もあります。

 

●胃洗浄が目的の場合

単管で太く短い管を挿入するケースもあります。

天然ゴムで出来たネラトンカテーテル等があります。

 

●術後の安静や観察、腸閉塞(イレウス)等で排液目的の場合

X線を透過しない素材や造影剤入りのカテーテルを使用。

カテーテルの位置の確認が容易に出来ます

 

排液腔と空気腔の二重構造になったカテーテルを使用。

スムーズに持続的な排液が可能です。

 

●栄養補給が目的の場合

長期間挿入されている場合は材質が大切になります。

胃液に強く詰りにくい管を選択する必要があります。

 

 

◆気管カニューレと気管(内)チ ューブについて 

気管カニューレと気管(内)チューブ

では違う意味になります。

気管カニューレは気管切開の時に挿入する短い管です。

気管内チューブは挿管する時に使用され

る管で、鼻腔又は口腔内から挿入する管です。

気管カニューレよりも長いです。

 

 

◆ドレーンについて 

体内に貯留した血液や分泌液、空気、

膿などを体外に排出する目的で挿入され

る管のことです。

 

体に溜まった異常な液体などを体外へ引き

出すことをドレナージといいます。

 

 

◆バルンカテーテルについて 

バルーンカテーテルは、膀胱内にカテー

テルを留置する時に呼ばれることが多い

と思いますが、それ以外にも、血管内に

挿入するバルンカテーテルなどもあります。

 

バルンとは、風船 balloon のことで、

バルンカテーテルは先端にバルンが付いて

おり、風船のように膨らまして使用される

管のことです。

尿路系などに使用される場合は、主に抜け

ないように留置する目的で利用されています。

血管などに挿入されるカテーテルの場合は

血管を広げたり、止血する目的もあります

 

 

 

 

◇参考文献

書籍

最新医学大辞典(医歯薬出版株式会社)

ポケット看護辞典(廣川書店)

写真でわかる基礎看護技術①看護技術を基礎から理解!(株式会社インターメディカ)

ナース必携最新基本手技AtoZ EXPERT・NURSE 保存版 小学館

ポケット版カルテ用語辞典 編集大井静雄 照林社発行 小学館発売

 

インターネット

ウィキペディア

ja.wikipedia.org/wiki/